衣服の原型 展示風景01

衣服の原型 展示風景02

洋裁サロン

 洋裁における「原型」とは、平面製図の基礎となる型紙のことを意味する。人体の体型サイズに基本的なゆとり量を加えた衣服の型紙のことである。
 現在では「文化式原型」「ドレメ式原型」が広く知られ洋裁雑誌などにも掲載されているが、これらを含めて「○○式原型」と呼ばれるものの多くは、洋裁学校や大学などの洋裁教育機関が、体型と衣服の形状について研究し、開発・確立したものである。そこには、職人ではない一般の人々にも、より広く、よりわかりやすく洋裁の技術を伝えたい、という洋裁教育に携わった人々の思いが込められていたのではないだろうか。
 今回は、関東で生まれた「文化式」「ドレメ式」、関西で生まれた「田中式」「上田式」「大谷式」の成人女性の身頃原型について、現在使用されている製図法と昭和20年代〜40年代に使用されていた製図法で作図した製図と、それを基に縫製したトワールを展示している。

原型の製図および復元について

上田安子服飾専門学校・大阪大谷大学で使用されている原型に関しては、「上田式」「大谷式」と呼ばれてはいないが、今回の展示ではその他の製図法に合わせて、便宜上「○○式」と表記している。

過去の製図方法の年代については、文化式、ドレメ式、田中式に関しては戦後の昭和20年代の製図法を使用し、大谷と上田に関しては、今回入手できた資料の中で昭和20年代に一番近い年代の製図法を使用したためである。

大谷式では、ダーツを開く前の状態を原型としているが(大谷式原型製図法現代パネル参照)、衣服のパターンにする場合には必ずダーツの展開を行うので、今回は後肩ダーツ、前サイドダーツに展開した状態でトワールを縫製した。

文化式の現在の原型はウエストダーツが入れられているが(文化式原型製図法現代パネル参照)、今回は他製図法との比較のため、ウエストダーツは縫製していない。